人工骨 – 令和6年度診療報酬改定
告示
人工骨
- 汎用型
- 非吸収型
- 吸収型
- 多孔体
- 非吸収型
- 専用型
- 椎体固定用
- 骨盤用
通知
算定
- 人工骨は、それぞれ以下の場合に算定できる。
- 骨髄炎、骨・関節感染症、慢性関節疾患、代謝性骨疾患、外傷性骨疾患若しくは骨腫瘍の病巣掻爬後の補填に用いた場合、これらの疾患の治療のために自家骨移植を行った結果その欠損部位の補填を目的として使用した場合、頭蓋欠損部若しくは骨窓部の充填に使用した場合又は鼓室形成術に使用した場合
- 汎用型・非吸収型・骨形成促進型については、新鮮な長管骨の骨折で骨欠損の著しい場合において、欠損部位の補填に使用した場合
- 椎弓・棘間用、椎体固定用については、原発性脊椎悪性腫瘍若しくは悪性腫瘍の脊椎転移後の際の脊椎固定又は脊椎症、椎間板ヘルニア若しくは脊椎分離・すべり症に対する脊椎固定を行う場合
- 専用型・頭蓋骨・喉頭気管用のうちトルコ鞍プレートについては、下垂体又は視床下部の腫瘍摘除の結果としてトルコ鞍の欠損部補填を行う場合
- 専用型・頭蓋骨・喉頭気管用のうち眼窩底スペーサについては、眼窩床骨折整復を行う場合
- 専用型・頭蓋骨・喉頭気管用のうち下顎骨補綴材については、下顎骨腫瘍又は下顎骨外傷の治療として欠損補填を行う場合
- 骨盤用・腸骨稜用については、腸骨稜を移植骨として採取した後の欠損補填を行う場合
- キールボンについては、骨移植に使用した場合
- 椎体・スクリュー併用用はスクリュー1本当たり2mLを限度に算定する。
定義
- 定義
次のいずれにも該当すること。
- 薬事承認又は認証上、類別が「医療用品(4)整形用品」であって、一般的名称が「人工骨インプラント」、「コラーゲン使用人工骨」、「人工上顎骨」、「人工椎間板」、「人工椎体」、「人工肋骨」、「人工全耳小骨」、「人工眼窩縁」、「人工頬骨」、「局所人工耳小骨」、「脊椎ケージ」、「吸収性骨再生用材料」又は「ヒト脱灰骨基質使用吸収性骨再生用材料」であること。
- 骨の補修、補填、形成又は置換を目的として使用する人工材料であること。
- 固定用内副子(スクリュー)、固定用内副子(プレート)、大腿骨外側固定用内副子、脊椎固定用材料、骨セメント及び合成吸収性骨片接合材料のいずれにも該当しないこと。
- 機能区分の考え方
構造、使用目的及び使用部位により、汎用型(7区分)及び専用型(12区分)の合計19区分に区分する。
- 機能区分の定義
- 汎用型・非吸収型(顆粒・フィラー)
次のいずれにも該当すること。
- 全身の骨欠損部の補修又は補填を目的とする人工骨であること。
- 粉体状若しくは顆粒状の形状を有する集合物又は球体、錐体、柱体、テトラポット体等の単一形状を有する集合物であること。
- ④に該当しないこと。
- 汎用型・非吸収型(多孔体)
次のいずれにも該当すること。
- 全身の骨欠損部の補修又は補填を目的とする人工骨であること。
- 立方体状、直方体状又は円柱状等の単純形状を有するものであること。
- ⑤及び⑥に該当しないこと。
- 汎用型・非吸収型(形状賦形型)
次のいずれにも該当すること。
- 全身の骨欠損部の補修若しくは補填又は骨折や材料の固定を目的とする人工骨であること。
- 粉体と液体等の2つ以上の部材からなり、化学反応によって硬化する性質を有し、術時これらを混合したペースト状、粘土状又は硬化したものを補填する構成であること。
- 汎用型・吸収型(顆粒・フィラー)
次のいずれにも該当すること。
- 全身の骨欠損部の補修又は補填を目的とする人工骨であること。
- 粉体状若しくは顆粒状の形状を有する集合物又は球体、錐体、柱体、テトラポット体等の単一形状を有する集合物であること。
- 体内でほとんど吸収されて骨に置換されるものであること。
- 汎用型・吸収型(多孔体・一般型)
次のいずれにも該当すること。
- 全身の骨欠損部の補修又は補填を目的とする人工骨であること。
- 立方体状、直方体状又は円柱状等の単純形状を有するものであること。
- 体内でほとんど吸収されて骨に置換されるものであること。
- 汎用型・吸収型(多孔体・蛋白質配合型)
次のアからエまでに該当すること。ただし、ヒト同種骨組織由来の材料については、次のアからオまでに該当すること。
- 全身の骨欠損部の補修又は補填を目的とする人工骨であること。
- 立方体状、直方体状、円柱状、ブロック状又はペースト状等の形状を有するものであること。
- 体内でほとんど吸収されて骨に置換されるものであること。
- コラーゲンが配合されていること。
- ヒト脱灰骨基質及びグリセロールから構成されていること。
- 汎用型・吸収型(綿形状)
次のいずれにも該当すること。
- 全身の骨欠損部の補修又は補填を目的とする人工骨であること。
- 綿形状であること。
- 体内でほとんど吸収されて骨に置換されるものであること。
- 人工骨0.1gに必要な量の血液を添加することにより、骨欠損1mLの補填が可能となること。
- 専用型・人工耳小骨
次のいずれかに該当すること。
- 鼓室形成術において、ツチ骨、キヌタ骨又はアブミ骨欠損部を補修又は補填することを目的とした人工骨であること。
- アブミ骨手術において、アブミ骨欠損部又は内耳開窓部を補修又は補填することを目的とした人工骨であること。
- 専用型・開頭穿孔術用
頭蓋骨開頭手術により生じた骨欠損部を補修又は補填することを目的とした人工骨であること。
- 専用型・頭蓋骨・喉頭気管用
次のいずれかに該当すること。
- 次のいずれにも該当すること。
- 頭蓋骨部の骨欠損を補修又は補填することを目的とした人工骨であること。
- ⑧及び⑨に該当しないこと。
- 喉頭又は気管を形成又は修復することを目的とした人工骨であること。
- 次のいずれにも該当すること。
- 専用型・椎弓・棘間用
棘突起部、椎弓部又は棘間部を補填することを目的とした人工骨であること。
- 専用型・椎体固定用(1椎体用)
次のいずれにも該当すること。
- 椎体を補修若しくは置換又は上下椎体間を補填することを目的とした人工骨であること。
- 上下の骨と接触するように設計された部分の最長距離が20mm未満であること。
- ⑬に該当しないこと
- 専用型・椎体固定用(1椎体用・可変式)
次のいずれにも該当すること。
- 椎体を補修又は置換することを目的とした人工骨であること。
- 上下の骨と接触するように設計された部分の最長距離が20mm以上であること。
- 上下の骨と接触するように設計された可変式の構造を有すること。
- 専用型・椎体固定用(その他)
次のいずれにも該当すること。
- 椎体を補修又は置換することを目的とした人工骨であること。
- 上下の骨と接触するように設計された部分の最長距離(可変 式のものにあっては、最も縮めた際の距離)が20mm以上であること。
- 専用型・骨盤用(腸骨稜用)
次のいずれにも該当すること。
- 骨盤に生じた骨欠損部(自家骨採取部を含む。)を補修又は補填することを目的とした人工骨であること。
- 腸骨稜のみを補填又は修復するように設計されたもので、製品の高さが20mm以下のものであること。
- 専用型・骨盤用(その他)
次のいずれにも該当すること。
- 骨盤に生じた骨欠損部(自家骨採取部を含む。)を補修又は補填することを目的とした人工骨であること。
- ⑮に該当しないこと。
- 専用型・肋骨・胸骨・四肢骨用
次のいずれかに該当すること。
- 長管骨骨幹部(指骨を除く。)、肋骨、胸骨、鎖骨、肩甲骨又は四肢骨に生じた骨欠損部を補修又は補填することを目的とした人工骨であること。
- 肋骨、胸骨、鎖骨、肩甲骨及び四肢骨に刺入若しくは添えること又は骨髄腔に挿入若しくは補填することを目的とした人工骨であること。
- 専用型・椎体骨創部閉鎖用
脊椎圧迫骨折の治療のため人工骨を椎体内に充填した後の、椎弓根開創部の閉鎖に使用するものであること。
- 専用型・椎体・スクリュー併用用
次のいずれにも該当すること。
- スクリューと併用して使用するものであること。
- ⑱に該当しないこと。
- 汎用型・非吸収型(顆粒・フィラー)