地域包括診療加算の施設基準 – 令和6年度診療報酬改定
告示
通知
- 地域包括診療加算1に関する施設基準
(1)から(12)までの基準を全て満たしていること。
- 診療所であること。
- 当該医療機関に、慢性疾患の指導に係る適切な研修を修了した医師(以下「担当医」という。)を配置していること。なお、担当医は認知症に係る適切な研修を修了していることが望ましい。
- 次に掲げる事項を院内の見やすい場所に掲示していること。
- 健康相談及び予防接種に係る相談を実施していること。
- 当該保険医療機関に通院する患者について、介護支援専門員(介護保険法第7条第5項に規定するものをいう。以下同じ。)及び相談支援専門員(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準第3条に規定するものをいう。以下同じ。)からの相談に適切に対応することが可能であること。
- 患者の状態に応じ、28日以上の長期の投薬を行うこと又はリフィル処方箋を交付することについて、当該対応が可能であること。
- (3)の掲示事項について、原則として、ウェブサイトに掲載していること。自ら管理するホームページ等を有しない場合については、この限りではないこと。
- 当該患者に対し院外処方を行う場合は、24時間対応をしている薬局と連携をしていること。
- 当該保険医療機関の敷地内における禁煙の取扱いについて、次の基準を満たしていること。
- 当該保険医療機関の敷地内が禁煙であること。
- 保険医療機関が建造物の一部分を用いて開設されている場合は、当該保険医療機関の保有又は借用している部分が禁煙であること。
- 介護保険制度の利用等に関する相談を実施している旨を院内掲示し、かつ、要介護認定に係る主治医意見書を作成しているとともに、以下のいずれか一つを満たしていること。
- 介護保険法(平成9年法律第123号)第46条第1項に規定する指定居宅介護支援事業者の指定を受けており、かつ、常勤の介護支援専門員を配置していること。
- 介護保険法第8条第6項に規定する居宅療養管理指導又は同条第10項に規定する短期入所療養介護等を提供した実績があること。
- 当該保険医療機関において、同一敷地内に介護サービス事業所(介護保険法に規定する事業を実施するものに限る。)を併設していること。
- 担当医が「地域包括支援センターの設置運営について」(平成18年10月18日付老計発1018001号・老振発1018001号・老老発1018001号厚生労働省老健局計画課長・振興課長・老人保健課長通知)に規定する地域ケア会議に年1回以上出席していること。
- 介護保険によるリハビリテーション(介護保険法第8条第5項に規定する訪問リハビリテーション、同条第8項に規定する通所リハビリテーション、第8条の2第4項に規定する介護予防訪問リハビリテーション及び同条第6項に規定する介護予防通所リハビリテーションに限る。)を提供していること(なお、要介護被保険者等に対して、維持期の運動器リハビリテーション料、脳血管疾患等リハビリテーション料又は廃用症候群リハビリテーション料を原則として算定できないことに留意すること。)。
- 担当医が、介護保険法第14条に規定する介護認定審査会の委員の経験を有すること。
- 担当医が、都道府県等が実施する主治医意見書に関する研修会を受講していること。
- 担当医が、介護支援専門員の資格を有していること。
- 担当医が、「認知症初期集中支援チーム」等、市区町村が実施する認知症施策に協力している実績があること。
- 在宅医療の提供及び当該患者に対し24時間の往診等の体制を確保していること特掲診療料施設基準通知の第9在宅療養支援診療所の施設基準の1の(1))に規定する在宅療養支援診療所以外の診療所については、連携医療機関の協力を得て行うものを含む。)。
- 以下のいずれか1つを満していること。
- 時間外対応加算1、2、3又は4の届出を行っていること。
- 常勤換算2名以上の医師が配置されており、うち1名以上が常勤の医師であること。
- 在宅療養支援診療所であること。
- 以下のア~ウのいずれかを満たすこと。
- 担当医が、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条第9号に規定するサービス担当者会議に参加した実績があること。
- 担当医が、「地域包括支援センターの設置運営について」(平成18年10月18日付老計発1018001号・老振発1018001号・老老発1018001号厚生労働省老健局計画課長・振興課長・老人保健課長通知)に規定する地域ケア会議に出席した実績があること。
- 保険医療機関において、介護支援専門員と対面あるいはICT等を用いた相談の機会を設けていること。なお、対面で相談できる体制を構築していることが望ましい。
- 外来診療から訪問診療への移行に係る実績について、以下の全てを満たしていること。
- 直近1年間に、当該保険医療機関での継続的な外来診療を経て、「C000」往診料、「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」又は「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)を算定した患者の数の合計が、在宅療養支援診療所については10人以上、在宅療養支援診療所以外の診療所については3人以上であること。
- 直近1か月に初診、再診、往診又は訪問診療を実施した患者のうち、往診又は訪問診療を実施した患者の割合が70%未満であること。
- 当該保険医療機関において、厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえ、適切な意思決定支援に関する指針を定めていること。
- 地域包括診療加算2に関する施設基準 以下の全てを満たしていること。
- 1の(1)から(7)まで、(9)、(10)及び(12)を満たしていること。
- 在宅医療の提供及び当該患者に対し 24時間の連絡体制を確保していること。
- 届出に関する事項
- 地域包括診療加算1又は2の施設基準に係る届出は、別添7の様式2の3を用いること。
- 令和6年3月31日において現に地域包括診療加算の届出を行っている保険医療機関については、令和6年9月30日までの間に限り、1の(3)、(10)又は(12)を満たしているものとする。
- 令和6年3月31日において現に地域包括診療加算の届出を行っている保険医療機関については、令和7年5月31日までの間に限り、1の(4)を満たしているものとする。
事務連絡
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「A001」再診料の「注12」に規定する地域包括診療加算及び「B001-2-9」地域包括診療料の施設基準において、「担当医は認知症に係る適切な研修を修了していることが望ましい。」とされているが、この「認知症に係る適切な研修」とは、具体的にどのようなものがあるか。
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認知症の患者に対する地域における医療・介護等の活用や多職種連携による生活支援方法等の内容を含む研修を想定しており、現時点では、以下の研修が該当する。
・ 日本医師会が主催する「日医かかりつけ医機能研修制度」の応用研修(認知症に係る講義に限る。)
・ 都道府県及び指定都市が主催する「かかりつけ医認知症対応力向上研修」
・ 都道府県及び指定都市が主催する「認知症サポート医養成研修」
R6.05.10(その4)-1 -
「A001」再診料の「注12」に規定する地域包括診療加算及び「B001-2-9」地域包括診療料の施設基準にある慢性疾患の指導に係る適切な研修については、「疑義解釈資料の送付について(その8)」(平成26年7月10日事務連絡)別添1の問7及び問8において、「継続的に2年間で通算20時間以上の研修を修了しているもの」及び「届出時から遡って2年の間に当該研修を受ける必要がある」とされているが、前回届出時から2年を経過しておらず、令和6年度診療報酬改定による施設基準の改定に伴い届出を行う場合は、届出時から遡って2年の間に通算20時間以上の研修を受ける必要があるか。
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不要。R6.05.10(その4)-3
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地域包括診療料又は地域包括診療加算の届出にあたり、受講した研修の修了証等の添付が求められているが、主治医意見書の研修会については必ずしも修了証が発行されるものではないが、この場合どうすればよいか。
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当該診療料又は加算の施設基準の主治医意見書の研修会については、それが確認できる資料を添付すればよく、必ずしも修了証を添付する必要はない。H26.04.10(その3)-8
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区分番号「A001」再診料の注12に規定する地域包括診療加算及び区分番号「B001-2-9」地域包括診療料の施設基準における「慢性疾患の指導に係る適切な研修」については、
・「疑義解釈資料の送付について(その8)」(平成26年7月10日事務連絡)別添1の問7において、「原則として、e-ラーニングによる研修の受講は認めない」とされており、
・「疑義解釈資料の送付について(その5)」(平成30年7月10日事務連絡)別添1の問4において、「2年毎の研修修了に関する届出を2回以上行った医師については、それ以後の「2年間で通算20時間以上の研修」の履修については、日本医師会生涯教育制度においては、カリキュラムコードとして29認知能の障害、74高血圧症、75脂質異常症、76糖尿病の4つの研修についても、当該コンテンツがあるものについては、e-ラーニングによる単位取得でも差し支えない」とされているが、「疑義解釈資料の送付について(その1)」(令和4年3月31日事務連絡)別添1の問257を踏まえ、これらの4つのカリキュラムコードを含め、当該研修についてはe-ラーニングにより受講してもよいか。
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差し支えない。なお、e-ラーニングにより受講する場合は「疑義解釈資料の送付について(その1)」(令和4年3月31日事務連絡)別添1の問257の記載事項に留意すること。R4.06.29(その15)-3
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A001再診料に係る地域包括診療加算、およびB001-2-9地域包括診療料の施設基準にある「慢性疾患の指導に係る適切な研修を修了した医師(以下「担当医」という)」について、どのような研修が対象となるのか。
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高血圧症、糖尿病、脂質異常症及び認知症を含む複数の慢性疾患の指導に係る研修であり、服薬管理、健康相談、介護保険、禁煙指導、在宅医療等の主治医機能に関する内容が適切に含まれ、継続的に2年間で通算20時間以上の研修を修了しているものでなければならない。 従って、初回に届出を行ったあとは、2年毎に届出を行うこと。また、原則として、e-ラーニングによる研修の受講は認めない。
なお、当該研修は複数の学会等と共同して行われるものであっても差し支えない。
H26.07.10(その8)-7 -
A001再診料に係る地域包括診療加算、およびB001-2-9地域包括診療料の慢性疾患の指導に係る適切な研修について、継続的に研修を受けていることが必要であるとされているが、2年毎に、服薬管理、健康相談、介護保険、禁煙指導、在宅医療等の主治医機能に関する内容を含む20時間以上の研修を受けなければいけないのか。
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そのとおり。届出時から遡って2年の間に当該研修を受ける必要がある。H26.07.10(その8)-8
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A001再診料に係る地域包括診療加算、およびB001-2-9地域包括診療料の慢性疾患の指導に係る適切な研修について、日本医師会が主催する日本医師会生涯教育制度に係る研修を受講し、平成26年12月に日医生涯教育認定証を受領した医師については、平成27年3月31日以降も適切な研修を修了したものと考えてよいか。
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そのとおり。
ただし、日本医師会生涯教育制度に係る研修について、日医生涯教育認定証を受領した後であっても、初回の届出以外は、2年間で通算20時間以上の研修を受講すること。
また、20時間の講習の中には、カリキュラムコードとして29認知能の障害、74高血圧症、75脂質異常症、76糖尿病を含んでおり、それぞれ1時間以上の研修を受講しなければならず、かつ服薬管理、健康相談、介護保険、禁煙指導、在宅医療等の主治医機能に関する内容が適切に含まれていなければならない。
さらに、届出にあたっては、当該研修を受講したことを証明する書類を提出すること。 なお、4つのカリキュラムコード以外の項目については、例外としてe-ラーニングによる受講であっても差し支えない。
なお、平成26年12月の日医生涯教育認定証を受領していない場合であっても、2年間で通算20時間以上の研修を受講している場合は、地域包括診療加算及び地域包括診療料の施設基準にある慢性疾患の指導に係る適切な研修を修了した者とみなす。ただし、20時間の講習の中には、カリキュラムコードとして29認知能の障害、74高血圧症、75脂質異常症、76糖尿病を含んでおり、それぞれ1時間以上の研修を受講しなければならず、かつ服薬管理、健康相談、介護保険、禁煙指導、在宅医療等の主治医機能に関する内容が適切に含まれていなければならない。さらに、届出にあたっては、当該研修を受講したことを証明する書類を提出すること。なお、4つのカリキュラムコード以外の項目については、例外としてe-ラーニングによる受講であっても差し支えない。
今後、他の関係団体等が慢性疾患の指導に係る研修を実施するまでの当面の間、当該要件を満たすことを必要とする。
H26.07.10(その8)-9 -
区分番号「A001」再診料にかかる地域包括診療加算及び区分番号「B001-2-9」地域包括診療料の施設基準にある「慢性疾患の指導に係る適切な研修を修了した医師」について、平成26年7月10日付け事務連絡「疑義解釈資料の送付について(その8)」の問7~問9において、研修の取扱いが示されているが、この取扱いは今回改定後も引き続き必要となるのか。
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継続的に2年間で通算20時間以上の研修の修了及び2年毎の届出は引き続き必要である。 ただし、研修の受講経験が複数回ある医師が今後増えてくることに鑑み、受講に当たっては、下記のとおりとする。
- 座学研修は、出退管理が適切に行われていれば講習DVDを用いた研修会でも差し支えない。
- 2年毎の研修修了に関する届出を2回以上行った医師については、それ以後の「2年間で通算20時間以上の研修」の履修については、日本医師会生涯教育制度においては、カリキュラムコードとして29認知能の障害、74高血圧症、75脂質異常症、76糖尿病の4つの研修についても、当該コンテンツがあるものについては、e-ラーニングによる単位取得でも差し支えない。
(例:平成27年3月31日までは適切な研修を修了したものとみなされていたため、平成27年4月1日から起算して2年ごとに研修修了の届出を行い、平成31年に3回目の研修修了に関する届出を行う場合は、e-ラーニングによる単位取得でも差し支えない。(なお、現時点では、75脂質異常症に該当するe-ラーニングのコンテンツはない。))
H30.07.10(その5)-4 -
A001再診料に係る地域包括診療加算及びB001-2-9地域包括診療料の慢性疾患の指導に係る適切な研修について、日本医師会が主催する日本医師会生涯教育制度に係る研修を受講した場合、研修時間をどのように確認するのか。
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日本医師会生涯教育制度において、講習会(29認知症の障害、74高血圧症、75脂質異常症、76糖尿病の4つのカリキュラムコード以外については、e-learningを含む。)を受けた旨と、取得単位数が参加証等により証明できる場合、取得単位1単位を1時間と換算できるものとする。
日本医師会雑誌を利用した解答など、講習会及びe-learning以外で取得した単位については「慢性疾患の指導に係る適切な研修」に含まれないことから、取得単位数とカリキュラムコードのみでは、研修を受けたことの証明とはならないことに留意されたい。
ただし、平成25年度の研修実績を示す「学習単位取得証」については、29認知症の障害、74高血圧症、75脂質異常症、76糖尿病の4つのカリキュラムコードを除き、取得単位数に基づいて、取得単位1単位を1時間とみなして差し支えないこととする。
H27.02.03(その12)-2 -
地域包括診療料、地域包括診療加算における施設基準の要件に「敷地内が禁煙であること」とあるが、医療機関が禁煙を行っているにも関わらず、来訪者等が喫煙を行った場合、施設基準に適合しないものとみなされるか。
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患者保護のために禁煙であることを明確にしているにも関わらず、来訪者等が喫煙を行ってしまった場合、単発の事例のみをもって施設基準に適合しないものとはみなされない。
なお、医療機関は敷地内が禁煙であることを掲示する等職員及び患者に禁煙を遵守することを徹底するとともに、来訪者にも禁煙の遵守に必要な協力を求めること。
H26.04.23(その4)-10 -
当該患者の24時間の対応について、オンコール以外の対応は必要となるのか。
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緊急時の往診等の体制を有していれば、オンコール対応で差し支えない。H26.04.23(その4)-9
- 「A001」再診料の「注12」に規定する地域包括診療加算及び「B001-2-9」地域包括診療料の施設基準において、「介護支援専門員と対面あるいはICT等を用いた相談の機会を設けていること。なお、対面で相談できる体制を構築していることが望ましい。」とされているが、電話による相談体制を構築している場合については、該当するか。
・直近1年間に、当該保険医療機関での継続的な外来診療を経て、往診料等を算定した患者の数
・直近1か月に初診、再診、往診又は訪問診療を実施した患者のうち、往診又は訪問診療を実施した患者の割合