超音波検査 – 令和6年度診療報酬改定

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告示

超音波検査(記録に要する費用を含む。)

  1. Aモード法

    150点

  2. 断層撮影法(心臓超音波検査を除く。)
    1. 訪問診療時に行った場合

      400点

      1. 訪問診療時に行った場合は、月1回に限り算定する。
    2. その他の場合
      1. 胸腹部

        530点

      2. 下肢血管

        450点

      3. その他(頭頸部、四肢、体表、末梢血管等)

        350点

  3. 心臓超音波検査
    1. 経胸壁心エコー法

      880点

    2. Mモード法

      500点

    3. 経食道心エコー法

      1,500点

    4. 胎児心エコー法

      300点

      1. 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において行われる場合に、月1回に限り算定する。
      2. 当該検査に伴って診断を行った場合は、 胎児心エコー法診断加算 として、1,000点を所定点数に加算する。
    5. 負荷心エコー法

      2,010点

  4. ドプラ法(1日につき)
    1. 胎児心音観察、末梢血管血行動態検査

      20点

    2. 脳動脈血流速度連続測定

      150点

    3. 脳動脈血流速度マッピング法

      400点

  5. 血管内超音波法

    4,290点

  1. 2又は3について、造影剤を使用した場合は、造影剤使用加算として、180点を所定点数に加算する。この場合において、造影剤注入手技料及び麻酔料(区分番号L008に掲げるマスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔に係るものを除く。)は、加算点数に含まれるものとする。
  2. 2について、パルスドプラ法を行った場合は、パルスドプラ法加算として、150点を所定点数に加算する。
  3. 心臓超音波検査に伴って同時に記録した心電図、心音図、脈波図及び心機図の検査の費用は、所定点数に含まれるものとする。
  4. ドプラ法について、ロ及びハを併せて行った場合は、主たるものの所定点数のみにより算定する。
  5. 血管内超音波法について、呼吸心拍監視、新生児心拍・呼吸監視、カルジオスコープ(ハートスコープ)、カルジオタコスコープ、血液ガス分析、心拍出量測定、脈圧測定、透視、造影剤注入手技、造影剤使用撮影及びエックス線診断の費用は、所定点数に含まれるものとする。
  6. 血管内超音波法と同一月中に行った血管内視鏡検査は所定点数に含まれるものとする。
  7. 4のロについて、微小栓子シグナル(HITS/MES)の検出を行った場合は、微小栓子シグナル加算として、150点を所定点数に加算する。

通知

  1. 「1」から「5」までに掲げる検査のうち2以上のものを同一月内に同一の部位について行った場合、同一月内に2回以上行った場合の算定方法の適用においては、同一の検査として扱う。
  2. 超音波検査を同一の部位に同時に2以上の方法を併用する場合は、主たる検査方法により1回として算定する。また、同一の方法による場合は、部位数にかかわらず、1回のみの算定とする。
  3. 超音波検査(「3」の「ニ」の胎児心エコー法を除く。)を算定するに当たっては、当該検査で得られた主な所見を診療録に記載すること又は検査実施者が測定値や性状等について文書に記載すること。なお、医師以外が検査を実施した場合は、その文書について医師が確認した旨を診療録に記載すること。
  4. 検査で得られた画像を診療録に添付すること。また、測定値や性状等について文書に記載した場合は、その文書を診療録に添付すること。
  5. 超音波検査の記録に要した費用(フィルム代、印画紙代、記録紙代、テープ代等)は、所定点数に含まれる。
  6. 体表には肛門、甲状腺、乳腺、表在リンパ節等を含む。
  7. 「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)又は「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)を算定した日と同一日に、患家等で断層撮影法(心臓超音波検査を除く。)を行った場合は、部位にかかわらず、「2」の「イ」の訪問診療時に行った場合を月1回に限り算定する。
  8. 「2」の「ロ」の「⑴」の胸腹部を算定する場合は、検査を行った領域について診療報酬明細書の摘要欄に該当項目を記載すること。複数領域の検査を行った場合は、その全てを記載すること。また、カに該当する場合は、具体的な臓器又は領域を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
    1. 消化器領域
    2. 腎・泌尿器領域
    3. 女性生殖器領域
    4. 血管領域(大動脈・大静脈等)
    5. 腹腔内・胸腔内の貯留物等
    6. その他
  9. 「2」の断層撮影法(心臓超音波検査を除く。)において血管の血流診断を目的としてパルスドプラ法を併せて行った場合には、「注2」に掲げる加算を算定できる。
  10. 「3」の心臓超音波検査の所定点数には、同時に記録した心音図、脈波図、心電図及び心機図の検査の費用を含む。
  11. 「3」の心臓超音波検査の所定点数にはパルスドプラ法の費用が含まれており、別に算定できない。
  12. 「3」の心臓超音波検査以外で、断層撮影法とMモード法を併用した場合の点数算定は、「2」の「ロ」の「⑴」により算定する。
  13. 「3」の「ロ」のMモード法はMモード法のみで検査を行った場合に算定する。「3」の心臓超音波検査以外で、Mモード法のみの検査を行った場合は、「3」の「ロ」により算定する。
  14. 「3」の「ニ」の胎児心エコー法は、胎児の心疾患が強く疑われた症例に対して、循環器内科、小児科又は産婦人科の経験を5年以上有する医師(胎児心エコー法を20症例以上経験している者に限る。)が診断又は経過観察を行う場合に算定し、「注2」の胎児心エコー法診断加算は、当該検査に伴って診断を行った場合に限り算定する。その際、当該検査で得られた主な所見を診療録に記載すること。また、「4」の「イ」の胎児心音観察に係る費用は所定点数に含まれており、別に算定できない。
  15. 「3」の「ホ」の負荷心エコー法には、負荷に係る費用が含まれており、また併せて行った「D211」トレッドミルによる負荷心肺機能検査、サイクルエルゴメーターによる心肺機能検査は別に算定できない。
  16. 「4」の「イ」の末梢血管血行動態検査は、慢性動脈閉塞症の診断及び病態把握のために行った場合に算定する。
  17. 「4」の「ロ」の脳動脈血流速度連続測定とは、経頭蓋骨的に連続波又はパルスドプラを用いて、ソノグラムを記録して血流の分析を行う場合をいう。
  18. 「4」の「ハ」の脳動脈血流速度マッピング法とは、パルスドプラにより脳内動脈の描出を行う場合をいう。
  19. 「5」の血管内超音波法の算定は次の方法による。
    1. 検査を実施した後の縫合に要する費用は所定点数に含まれる。
    2. 本検査を、左心カテーテル検査及び右心カテーテル検査と併せて行った場合は、左心カテーテル検査及び右心カテーテル検査の所定点数に含まれる。
    3. エックス線撮影に用いられたフィルムの費用は、「E400」フィルムの所定点数により算定する。
    4. 「D220」呼吸心拍監視、新生児心拍・呼吸監視、カルジオスコープ(ハートスコープ)、カルジオタコスコープの費用は、所定点数に含まれる。
  20. 「注1」における「造影剤を使用した場合」とは、静脈内注射、動脈注射又は点滴注射により造影剤を使用し検査を行った場合をいう。また、「3」の心臓超音波検査においては、心筋虚血の診断を目的とした場合に算定できる。この場合、心筋シンチグラフィーを同一月に実施した場合には主たるもののみ算定する。

事務連絡

  1. 区分番号「D215」超音波検査について、往診時に患家等で超音波検査の断層撮影法を行った場合は「イ 訪問診療時に行った場合」と「ロ その他の場合」はどちらを算定するのか。
  2. 往診時には「ロ その他の場合」を算定する。
    R2.03.31(その1)-110

  3. 胎児心エコー法について、当該保険医療機関が、産婦人科ではなく産科を標榜している場合であっても算定してよいか。
  4. 算定できる。
    H22.03.29(その1)-127

  5. 16週以降の切迫流産又は35週未満の切迫早産の患者に対し、診断や症状の改善や悪化等の経時的変化判定のため、経膣超音波断層法を用いて頸管長計測や頸管開大等の形態的異常、血腫形成等の胎盤異常を観察し、また、破水時には胎児、臍帯と胎盤の位置関係等を観察した場合、区分番号D215に掲げる超音波検査「2断層撮影法」「イ胸腹部」を算定できるのか。
  6. 切迫流早産の臨床症状である粘液性血性帯下、子宮出血、不規則または規則的子宮収縮の出現と増加、また子宮口開大や頸管展退、あるいは頸管熟化の所見、若しくは前期破水が認められた患者に対し施行した場合に限り算定する。

    なお、切迫流早産に伴う症状及び所見について、診療録に記載しておくこと。

    H20.07.10(その3)-17