在宅血液透析用特定保険医療材料(回路を含む。) – 令和6年度診療報酬改定
告示
在宅血液透析用特定保険医療材料(回路を含む。)
- ダイアライザー
通知
算定
- 吸着型血液浄化器(β2-ミクログロブリン除去用)は、関節痛を伴う透析アミロイド症であって、以下のアからウまでのいずれの要件も満たしている患者に対して、人工腎臓(血液透析に限る。)を行う際に用いた場合に、初回の使用日から1年を限度として算定する。
また、透析アミロイド症の治癒又は軽快により、一旦使用を終了した後再び疼痛等の症状の出現を認めた場合は、以下のイ及びウの要件を満たすことを確認した場合に限り、更に1年を限度として算定できる。3度目以降の使用にあっても同様の取扱いとする。
- 手術又は生検により、β2-ミクログロブリンによるアミロイド沈着が確認されている。
- 透析歴が10年以上であり、以前に手根管開放手術を受けている。
- 画像診断により骨嚢胞像が認められる。
なお、吸着型血液浄化器(β2-ミクログロブリン除去用)を使用した場合は、診療報酬明細書の摘要欄に当該材料の使用開始日を記載する。
- 人工腎臓用特定保険医療材料の材料価格には、回路の費用が含まれ別に算定できない。
定義
- 定義
在宅で血液透析を目的に使用するダイアライザー又は吸着型血液浄化器であること。
- ダイアライザー
- 定義
次のいずれにも該当すること。
- 薬事承認又は認証上、類別が「機械器具(7)内臓機能代用器」であって、一般的名称が「中空糸型透析器」又は「積層型透析器」であること。
- 血液が透析膜を介して灌流液と接することにより血液浄化を行うもの(回路を含む。)であること。
- 機能区分の考え方
構造及び透析能により、Ⅰa型、Ⅰb型、Ⅱa型、Ⅱb型、S型及び特定積層型の合計6区分に区分する。
なお、各区分に共通するβ2―ミクログロブリンクリアランス及びアルブミンふるい係数は日本透析医学会規定のガイドラインに則って測定された1.5㎡換算値であること。
- 機能区分の定義
- Ⅰa型
次のいずれにも該当すること。
- 中空糸型(ホローファイバ型)又は特定積層型以外の積層型(キール型)であること。
- β2―ミクログロブリンクリアランスが70mL/min未満、かつ、アルブミンふるい係数が0.03未満であること。
- オに該当しないこと。
- Ⅰb型
次のいずれにも該当すること。
- 中空糸型(ホローファイバー型)又は特定積層型以外の積層型(キール型)であること。
- β2―ミクログロブリンクリアランスが70mL/min未満、かつ、アルブミンふるい係数が0.03以上であること。
- オに該当しないこと。
- Ⅱa型
次のいずれにも該当すること。
- 中空糸型(ホローファイバ型)又は特定積層型以外の積層型(キール型)であること。
- β2―ミクログロブリンクリアランスが70mL/min以上、かつ、アルブミンふるい係数が0.03未満であること。
- オに該当しないこと。
- Ⅱb型
次のいずれにも該当すること。
- 中空糸型(ホローファイバ型)又は特定積層型以外の積層型(キール型)であること。
- β2―ミクログロブリンクリアランスが70mL/min以上、かつ、アルブミンふるい係数が0.03以上であること。
- オに該当しないこと。
- S型
次のいずれにも該当すること。
- 中空糸型(ホローファイバ型)又は特定積層型以外の積層型(キール型)であること。
- 次のいずれかに該当すること。
- 膜素材がエチレンビニルアルコール又はポリメチルメタクリレートであること。
- 一般社団法人日本透析医学会により特別な機能を有するダイアライザーであることが認められたものであって、その根拠となるデータ等が薬事承認又は認証上明記されていること。
- 特定積層型
次のいずれにも該当すること。
- 積層型(キール型)であること。
- 膜の材質がアクリロニトリル・メタリルスルホン酸ナトリウム共重合体の積層型であること。
- Ⅰa型
- 定義
- 吸着型血液浄化器(β2―ミクログロブリン除去用)
定義
次のいずれにも該当すること。
- 薬事承認又は認証上、類別が「機械器具(7)内臓機能代用器」であって、一般的名称が「吸着型血液浄化器」であること。
- 血液から直接β2―ミクログロブリンを吸着除去することを目的として、体外循環時に使用する浄化器(回路を含む。)であること。