褥瘡ハイリスク患者ケア加算の施設基準等 – 令和6年度診療報酬改定

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告示

三十 褥瘡ハイリスク患者ケア加算の施設基準等

  1. 褥瘡ハイリスク患者ケア加算の施設基準
    1. 褥瘡ケアに係る専門の研修を受けた専従の看護師等が褥瘡管理者として配置されていること。
    2. 褥瘡管理者が、褥瘡対策チームと連携して、あらかじめ定められた方法に基づき、個別の患者ごとに褥瘡リスクアセスメントを行っていること。
    3. 褥瘡リスクアセスメントの結果を踏まえ、特に重点的な褥瘡ケアが必要と認められる患者について、主治医その他の医療従事者が共同して褥瘡の発生予防等に関する計画を個別に作成し、当該計画に基づき重点的な褥瘡ケアを継続して実施していること。
    4. 褥瘡の早期発見及び重症化予防のための総合的な褥瘡管理対策を行うにふさわしい体制が整備されていること。
  2. 褥瘡ハイリスク患者ケア加算の注2に規定する厚生労働大臣が定める地域

    別表第六の二に掲げる地域

  3. 褥瘡ハイリスク患者ケア加算の注2に規定する施設基準
    1. 一般病棟入院基本料(急性期一般入院料1を除く。)を算定する病棟(特定機能病院及び許可病床数が四百床以上の病院の病棟並びに診療報酬の算定方法第一号ただし書に規定する別に厚生労働大臣が指定する病院の病棟を除く。)であること。
    2. 褥瘡ケアを行うにつき必要な体制が整備されていること。
    3. 褥瘡の早期発見及び重症化予防のための総合的な褥瘡管理対策を行うにふさわしい体制が整備されていること。

通知

第22 褥瘡ハイリスク患者ケア加算

  1. 褥瘡ハイリスク患者ケア加算に関する施設基準
    1. 当該保険医療機関内に、褥瘡ハイリスク患者のケアに従事した経験を5年以上有する看護師等であって、褥瘡等の創傷ケアに係る適切な研修を修了した者を褥瘡管理者として専従で配置していること。なお、ここでいう褥瘡等の創傷ケアに係る適切な研修とは、次の内容を含むものをいうこと。
      1. 国又は医療関係団体等が主催する研修であって、褥瘡管理者として業務を実施する上で必要な褥瘡等の創傷ケア知識・技術が習得できる600時間以上の研修(修了証の交付があるもの)又は保健師助産師看護師法第37条の2第2項第5号に規定する指定研修機関において行われる褥瘡等の創傷ケアに係る研修であること。
      2. 講義及び演習等により、褥瘡予防管理のためのリスクアセスメント並びにケアに関する知識・技術の習得、コンサルテーション方法、質保証の方法等を具体例に基づいて実施する研修

      注2に規定する点数を算定する場合は、褥瘡ハイリスク患者のケアに従事した経験を5年以上有する看護師等であって、褥瘡等の創傷ケアに係る適切な研修(ア及びイによるもの。)を修了した者を褥瘡管理者として配置していること。

    2. 褥瘡管理者は、その特性に鑑みて、褥瘡ハイリスク患者ケア加算を算定すべき患者の管理等に影響のない範囲において、オストミー・失禁のケアを行う場合及び介護保険施設等又は指定障害者支援施設等からの求めに応じ、当該介護保険施設等又は指定障害者支援施設等において褥瘡管理の専門性に基づく助言を行う場合には、専従の褥瘡管理者とみなすことができる。ただし、介護保険施設等又は指定障害者支援施設等に赴いて行う助言に携わる時間は、原則として月10時間以下であること。
    3. 別添6の別紙16の褥瘡リスクアセスメント票・褥瘡予防治療計画書を作成し、それに基づく重点的な褥瘡ケアの実施状況及び評価結果を記録していること。
    4. 褥瘡対策チームとの連携状況、院内研修の実績、褥瘡リスクアセスメント実施件数、褥瘡ハイリスク患者特定数、褥瘡予防治療計画件数及び褥瘡ハイリスク患者ケア実施件数を記録していること。
    5. 褥瘡対策に係るカンファレンスが週1回程度開催されており、褥瘡対策チームの構成員及び必要に応じて、当該患者の診療を担う医師、看護師等が参加していること。
    6. 総合的な褥瘡管理対策に係る体制確保のための職員研修を計画的に実施していること。
    7. 重点的な褥瘡ケアが必要な入院患者(褥瘡の予防・管理が難しい患者又は褥瘡に関する危険因子のある患者及び既に褥瘡を有する入院患者をいい、褥瘡リスクアセスメント票を用いて判定する。)に対して、適切な褥瘡発生予防・治療のための予防治療計画の作成、継続的な褥瘡ケアの実施及び評価、褥瘡等の早期発見及び重症化防止のための総合的な褥瘡管理対策を行うにふさわしい体制が整備されていること。
    8. 毎年8月において、褥瘡患者数等について、別添7の様式37の2により届け出ること。
  2. 褥瘡管理者の行う業務に関する事項
    1. 褥瘡管理者は、院内の褥瘡対策チームと連携して、所定の方法により褥瘡リスクアセスメントを行うこと。
    2. (1)の結果、特に重点的な褥瘡ケアが必要と認められる患者について、当該患者の診療を担う医師、看護師、その他必要に応じて関係職種が共同して褥瘡の発生予防等に関する予防治療計画を個別に立案すること。
    3. 当該計画に基づく重点的な褥瘡ケアを継続して実施し、その評価を行うこと。
    4. (1)から(3)までの他、院内の褥瘡対策チーム及び当該患者の診療を担う医師と連携して、院内の褥瘡発生状況の把握・報告を含む総合的な褥瘡管理対策を行うこと。
  3. 届出に関する事項

    褥瘡ハイリスク患者ケア加算の施設基準に係る届出は、別添7の様式37を用いること。なお、当該加算の届出については実績を要しない。

事務連絡

  1. 区分番号「A236」褥瘡ハイリスク患者ケア加算の施設基準において求める看護師の「褥瘡等の創傷ケアに係る適切な研修」には、具体的にはどのようなものがあるか。
  2. 現時点では、以下の研修が該当する。

    1. 日本看護協会の認定看護師教育課程「皮膚・排泄ケア」
    2. 特定行為に係る看護師の研修制度により厚生労働大臣が指定する指定研修機関において行われる「創傷管理関連」の区分の研修
    R4.03.31(その1)-80