身体的拘束最小化の基準 – 令和6年度診療報酬改定

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告示

八 身体的拘束最小化の基準

身体的拘束の最小化を行うにつき十分な体制が整備されていること。

通知

7 身体的拘束最小化の基準

  1. 当該保険医療機関において、患者又は他の患者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束を行ってはならないこと。
  2. (1)の身体的拘束を行う場合には、その態様及び時間、その際の患者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならないこと。
  3. 身体的拘束とは、抑制帯等、患者の身体又は衣服に触れる何らかの用具を使用して、一時的に当該患者の身体を拘束し、その運動を抑制する行動の制限をいうこと。
  4. 当該保険医療機関において、身体的拘束最小化対策に係る専任の医師及び専任の看護職員から構成される身体的拘束最小化チームが設置されていること。なお、必要に応じて、薬剤師等、入院医療に携わる多職種が参加していることが望ましい。
  5. 身体的拘束最小化チームでは、以下の業務を実施すること。
    1. 身体的拘束の実施状況を把握し、管理者を含む職員に定期的に周知徹底すること。
    2. 身体的拘束を最小化するための指針を作成し、職員に周知し活用すること。なお、アを踏まえ、定期的に当該指針の見直しを行うこと。また、当該指針には、鎮静を目的とした薬物の適正使用や(3)に規定する身体的拘束以外の患者の行動を制限する行為の最小化に係る内容を盛り込むことが望ましい。
    3. 入院患者に係わる職員を対象として、身体的拘束の最小化に関する研修を定期的に行うこと。
  6. (1)から(5)までの規定に関わらず、精神科病院(精神科病院以外の病院で精神病室が設けられているものを含む。)における身体的拘束の取扱いについては、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律25第123号)の規定による。
  7. 令和6年3月31日において現に入院基本料又は特定入院料に係る届出を行っている病棟又は病床については、令和7年5月31日までの間に限り、(1)から(5)までの基準を満たしているものとする。

事務連絡

  1. 入院基本料を算定する病棟において1日に看護を行う看護要員の勤務時間数は、当該病棟で勤務する実働時間数のことをいうものであり、休憩時間以外の病棟で勤務しない時間は除かれるものであるが、院内感染防止対策委員会、安全管理のための委員会及び安全管理の体制確保のための職員研修を行う時間、褥瘡対策に関する委員会及び身体的拘束最小化チームに係る業務時間も除かれるのか。
  2. 入院基本料の施設基準の「院内感染防止対策の基準」、「医療安全管理体制の基準」、「褥瘡対策の基準」及び「身体的拘束最小化の基準」を満たすために必要な院内感染防止対策委員会、安全管理のための委員会及び安全管理の体制確保のための職員研修、褥瘡対策委員会並びに身体的拘束最小化チームに係る業務及び身体的拘束の最小化に関する職員研修へ参加する時間に限り、当該病棟で勤務する実働時間数に含んでも差し支えない。

    なお、参加した場合、病棟で勤務する実働時間としてみなされる委員会等及び研修は、「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(令和6年3月5日保医発第0305第5号)」の別添2の第1の2、3、4及び7の規定に基づき実施されるものであること。

    なお、これに伴い、「疑義解釈資料の送付について(その7)」(平成19年4月20日事務連絡)別添1の問33及び「疑義解釈資料の送付について(その1)」(平成24年3月30日事務連絡)別添1の問22は廃止する。

    R6.03.28(その1)-25