緩和ケア診療加算 – 令和6年度診療報酬改定

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告示

緩和ケア診療加算(1日につき)

390点

  1. 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、緩和ケアを要する患者に対して、必要な診療を行った場合に、当該患者(第1節の入院基本料(特別入院基本料等を除く。)又は第3節の特定入院料のうち、緩和ケア診療加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。以下この区分番号において同じ。)について、所定点数に加算する。
  2. 医療提供体制の確保の状況に鑑み別に厚生労働大臣が定める地域に所在する保険医療機関であって、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出たものにおいては、注1に規定する届出の有無にかかわらず、当該加算の点数に代えて、緩和ケア診療加算(特定地域)として、200点を所定点数に加算することができる。
  3. 当該患者が15歳未満の小児である場合には、小児加算として、100点を更に所定点数に加算する。
  4. 別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において、緩和ケアを要する患者に対して、緩和ケアに係る必要な栄養食事管理を行った場合には、個別栄養食事管理加算として、70点を更に所定点数に加算する。

通知

  1. 緩和ケア診療加算は、一般病床に入院する悪性腫瘍、後天性免疫不全症候群又は末期心不全の患者のうち、疼痛、倦怠感、呼吸困難等の身体的症状又は不安、抑うつなどの精神症状を持つ者に対して、当該患者の同意に基づき、症状緩和に係るチーム(以下「緩和ケアチーム」という。)による診療が行われた場合に算定する。
  2. 末期心不全の患者とは、以下のアからウまでの基準及びエからカまでのいずれかの基準に該当するものをいう。
    1. 心不全に対して適切な治療が実施されていること。
    2. 器質的な心機能障害により、適切な治療にかかわらず、慢性的にNYHA 重症度分類Ⅳ度の症状に該当し、頻回又は持続的に点滴薬物療法を必要とする状態であること。
    3. 過去1年以内に心不全による急変時の入院が2回以上あること。なお、「急変時の入院」とは、患者の病状の急変等による入院を指し、予定された入院を除く。
    4. 左室駆出率が20%以下であること。
    5. 医学的に終末期であると判断される状態であること。
    6. エ又はオに掲げる状態に準ずる場合であること。
  3. 緩和ケアチームは、身体症状及び精神症状の緩和を提供することが必要であり、緩和ケアチームの医師は緩和ケアに関する研修を修了した上で診療に当たること。ただし、後天性免疫不全症候群の患者を診療する際には当該研修を修了していなくても当該加算は算定できる。
  4. 緩和ケアチームは初回の診療に当たり、当該患者の診療を担う保険医、看護師及び薬剤師などと共同の上別紙様式3又はこれに準じた緩和ケア診療実施計画書を作成し、その内容を患者に説明の上交付するとともに、その写しを診療録等に添付すること。
  5. 当該加算を算定する患者については入院精神療法の算定は週に1回までとする。
  6. 1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30人以内とする。ただし、「注2」に規定する点数を算定する場合は、1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね15人以内とする。
  7. 症状緩和に係るカンファレンスが週1回程度開催されており、緩和ケアチームの構成員及び必要に応じて、当該患者の診療を担当する保険医、看護師などが参加していること
  8. 「注2」に規定する点数は、基本診療料の施設基準等別表第六の二に掲げる地域に所在する保険医療機関(特定機能病院、許可病床数が400床以上の病院、DPC対象病院及び一般病棟入院基本料に係る届出において急性期一般入院料1のみを届け出ている病院を除く。)の一般病棟において、算定可能である。なお、基本診療料施設基準通知の別添2「入院基本料等の施設基準等」第5の6の規定により看護配置の異なる病棟ごとに一般病棟入院基本料の届出を行っている保険医療機関においては、一般病棟入院基本料(急性期一般入院料1を除く。)を算定している病棟で当該点数を算定できる。
  9. 「注4」に規定する点数は、緩和ケア診療加算を算定している患者について、緩和ケアチームに管理栄養士が参加し、個別の患者の症状や希望に応じた栄養食事管理を行った場合に算定する。
  10. 「注4」に規定する点数を算定する場合は、緩和ケア診療実施計画に基づき実施した栄養食事管理の内容を診療録等に記載又は当該内容を記録したものを診療録等に添付すること。

事務連絡