一般病棟入院基本料 – 令和6年度診療報酬改定

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告示

一般病棟入院基本料(1日につき)

  1. 急性期一般入院基本料
    1. 急性期一般入院料1

      1,688点

    2. 急性期一般入院料2

      1,644点

    3. 急性期一般入院料3

      1,569点

    4. 急性期一般入院料4

      1,462点

    5. 急性期一般入院料5

      1,451点

    6. 急性期一般入院料6

      1,404点

  2. 地域一般入院基本料
    1. 地域一般入院料1

      1,176点

    2. 地域一般入院料2

      1,170点

    3. 地域一般入院料3

      1,003点

  1. 療養病棟入院基本料、結核病棟入院基本料又は精神病棟入院基本料を算定する病棟以外の病院の病棟(以下この表において「一般病棟」という。)であって、看護配置、看護師比率、平均在院日数その他の事項につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして保険医療機関が地方厚生局長等に届け出た病棟に入院している患者(第3節の特定入院料を算定する患者を除く。)について、当該基準に係る区分に従い、それぞれ所定点数を算定する。 ただし、通則第6号に規定する保険医療機関の病棟については、この限りでない。
  2. 注1に規定する病棟以外の一般病棟については、当分の間、地方厚生局長等に届け出た場合に限り、当該病棟に入院している患者(第3節の特定入院料を算定する患者を除く。)について、特別入院基本料として、612点を算定できる。 ただし、注1に規定する別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出ていた病棟であって、当該基準のうち別に厚生労働大臣が定めるもののみに適合しなくなったものとして地方厚生局長等に届け出た病棟については、当該病棟に入院している患者(第3節の特定入院料を算定する患者を除く。)について、当該基準に適合しなくなった後の直近3月に限り、月平均夜勤時間超過減算として、それぞれの所定点数から100分の15に相当する点数を減算する。 なお、別に厚生労働大臣が定める場合には、算定できない。
  3. 当該病棟の入院患者の入院期間に応じ、次に掲げる点数をそれぞれ1日につき所定点数に加算する。
    1. 14日以内の期間450点(特別入院基本料等については、300点
    2. 15日以上30日以内の期間192点(特別入院基本料等については、155点
  4. 地域一般入院基本料を算定する病棟において、当該患者が他の保険医療機関から転院してきた者であって、当該他の保険医療機関において区分番号A246に掲げる入退院支援加算3を算定したものである場合には、重症児(者)受入連携加算として、入院初日に限り2,000点を所定点数に加算する。
  5. 地域一般入院基本料を算定する病棟に入院している患者のうち、急性期医療を担う他の保険医療機関の一般病棟から転院した患者又は介護老人保健施設、介護保険法第8条第29項に規定する介護医療院(以下「介護医療院」という。)、老人福祉法(昭和38年法律第133号)第20条の5に規定する特別養護老人ホーム(以下この表において「特別養護老人ホーム」という。)、同法第20条の6に規定する軽費老人ホーム(以下この表において「軽費老人ホーム」という。)、同法第29条第1項に規定する有料老人ホーム(以下この表において「有料老人ホーム」という。)等若しくは自宅から入院した患者については、転院又は入院した日から起算して14日を限度として、救急・在宅等支援病床初期加算として、1日につき150点を所定点数に加算する。
  6. 別に厚生労働大臣が定める保険医療機関においては、別に厚生労働大臣が定める日の入院基本料(特別入院基本料等を含む。)は、夜間看護体制特定日減算として、次のいずれにも該当する場合に限り、所定点数の100分の5に相当する点数を減算する。
    1. 年6日以内であること。
    2. 当該日が属する月が連続する2月以内であること。
  7. 注1に規定する別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出ていた病棟であって、当該基準のうち別に厚生労働大臣が定めるもののみに適合しなくなったものとして地方厚生局長等に届け出た病棟については、注2の規定にかかわらず、当該病棟に入院している患者(第3節の特定入院料を算定する患者を除く。)について、当分の間、夜勤時間特別入院基本料として、それぞれの所定点数の100分の70に相当する点数を算定できる。
  8. 退院が特定の時間帯に集中しているものとして別に厚生労働大臣が定める保険医療機関においては、別に厚生労働大臣が定める患者の退院日の入院基本料(特別入院基本料等を含む。)は、所定点数の100分の92に相当する点数により算定する。
  9. 入院日及び退院日が特定の日に集中しているものとして別に厚生労働大臣が定める保険医療機関においては、別に厚生労働大臣が定める日の入院基本料(特別入院基本料等を含む。)は、所定点数の100分の92に相当する点数により算定する。
  10. 当該病棟においては、第2節の各区分に掲げる入院基本料等加算のうち、次に掲げる加算について、同節に規定する算定要件を満たす場合に算定できる。
    1. 総合入院体制加算
    2. 急性期充実体制加算(急性期一般入院料1を算定するものに限る。)
    3. 地域医療支援病院入院診療加算
    4. 臨床研修病院入院診療加算
    5. 紹介受診重点医療機関入院診療加算
    6. 救急医療管理加算
    7. 超急性期脳卒中加算
    8. 妊産婦緊急搬送入院加算
    9. 在宅患者緊急入院診療加算
    10. 診療録管理体制加算
    11. 医師事務作業補助体制加算
    12. 急性期看護補助体制加算
    13. 看護職員夜間配置加算
    14. 乳幼児加算・幼児加算
    15. 特定感染症入院医療管理加算
    16. 難病等特別入院診療加算
    17. 超重症児(者)入院診療加算・準超重症児(者)入院診療加算
    18. 看護配置加算
    19. 看護補助加算
    20. 地域加算
    21. 離島加算
    22. 療養環境加算
    23. HIV感染者療養環境特別加算
    24. 特定感染症患者療養環境特別加算
    25. 重症者等療養環境特別加算
    26. 小児療養環境特別加算
    27. 無菌治療室管理加算
    28. 放射線治療病室管理加算
    29. 緩和ケア診療加算
    30. 小児緩和ケア診療加算
    31. 精神科リエゾンチーム加算
    32. 強度行動障害入院医療管理加算
    33. 依存症入院医療管理加算
    34. 摂食障害入院医療管理加算
    35. がん拠点病院加算
    36. リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算(急性期一般入院基本料に限る。)
    37. 栄養サポートチーム加算
    38. 医療安全対策加算
    39. 感染対策向上加算
    40. 患者サポート体制充実加算
    41. 報告書管理体制加算
    42. 褥瘡ハイリスク患者ケア加算
    43. ハイリスク妊娠管理加算
    44. ハイリスク分娩等管理加算(ハイリスク分娩管理加算に限る。)
    45. 呼吸ケアチーム加算
    46. 術後疼痛管理チーム加算(急性期一般入院基本料に限る。)
    47. 後発医薬品使用体制加算
    48. バイオ後続品使用体制加算
    49. 病棟薬剤業務実施加算1
    50. データ提出加算
    51. 入退院支援加算(1のイ、2のイ又は3に限る。)
    52. 医療的ケア児(者)入院前支援加算
    53. 認知症ケア加算
    54. せん妄ハイリスク患者ケア加算(急性期一般入院基本料に限る。)
    55. 精神疾患診療体制加算
    56. 薬剤総合評価調整加算
    57. 排尿自立支援加算
    58. 地域医療体制確保加算(急性期一般入院基本料に限る。)
    59. 協力対象施設入所者入院加算
  11. 当該病棟のうち、保険医療機関が地方厚生局長等に届け出たものに入院している患者であって、当該病棟に90日を超えて入院するものについては、注1から注10までの規定にかかわらず、区分番号A101に掲げる療養病棟入院料1の例により算定する。

通知

  1. 一般病棟入院基本料は、「注1」の入院基本料、「注2」の特別入院基本料並びに月平均夜勤時間超過減算及び「注7」の夜勤時間特別入院基本料から構成され、「注1」の入院基本料については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして届け出た一般病棟に入院している患者について、各区分の所定点数を算定し、「注2」の特別入院基本料並びに月平均夜勤時間超過減算及び「注7」の夜勤時間特別入院基本料については、届け出た一般病棟に入院している患者について算定する。
  2. 当該保険医療機関において複数の一般病棟がある場合には、当該病棟のうち、障害者施設等入院基本料等又は特殊疾患病棟入院料等の特定入院料(病棟単位で行うものに限る。)を算定する病棟以外の病棟については、同じ区分の一般病棟入院基本料を算定するものとする。 ただし、基本診療料施設基準通知別紙2に掲げる医療を提供しているが医療資源の少ない地域に属する保険医療機関(特定機能病院、許可病床数が400床以上の病院、DPC対象病院及び一般病棟入院基本料に係る届出において急性期一般入院料1のみを届け出ている病院を除く。)の一般病棟においては、病棟ごとに違う区分の入院基本料を算定しても差し支えない。
  3. 「注3」の加算に係る入院期間の起算日は、第2部通則5に規定する起算日とする。
  4. 「注4」に規定する重症児(者)受入連携加算は、集中治療を経た新生児等を急性期の医療機関から受け入れ、病態の安定化のために密度の高い医療を提供することを評価したものであり、入院前の医療機関において「A246」入退院支援加算3が算定された患者を一般病棟(地域一般入院基本料に限る。)で受け入れた場合に入院初日に算定する。
  5. 「注5」に規定する救急・在宅等支援病床初期加算は、急性期医療の後方病床を確保し、在宅患者や介護老人保健施設、介護保険法(平成9年法律第123号)第8条第29項に規定する介護医療院(以下「介護医療院」という。)、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム等(以下「介護老人保健施設等」という。)の入所者等の状態が軽度悪化した際に入院医療を提供できる病床を確保することにより、急性期医療を支えることを目的として、一般病棟(地域一般入院基本料、13対1入院基本料又は15対1入院基本料に限る。)が有する以下のような機能を評価したものであり、転院又は入院した日から起算して14日を限度に算定できる。当該加算を算定するに当たっては、入院前の患者の居場所(転院の場合は入院前の医療機関名)、自院の入院歴の有無、入院までの経過等を診療録に記載すること。
    1. 急性期医療を担う病院に入院し、急性期治療を終えて一定程度状態が安定した患者を速やかに一般病棟が受け入れることにより、急性期医療を担う病院を後方支援する。急性期医療を担う病院の一般病棟とは、具体的には、急性期一般入院基本料、7対1入院基本料若しくは10対1入院基本料(特定機能病院入院基本料(一般病棟に限る。)又は専門病院入院基本料に限る。)、救命救急入院料、特定集中治療室管理料、ハイケアユニット入院医療管理料、脳卒中ケアユニット入院医療管理料、小児特定集中治療室管理料、新生児特定集中治療室管理料、新生児特定集中治療室重症児対応体制強化管理料、総合周産期特定集中治療室管理料、新生児治療回復室入院医療管理料、一類感染症患者入院医療管理料、特殊疾患入院医療管理料又は小児入院医療管理料を算定する病棟(治療室含む。)であること。なお、同一医療機関において当該一般病棟に転棟した患者については、算定できない。
    2. 自宅や介護老人保健施設等で療養を継続している患者が、軽微な発熱や下痢等の症状をきたしたために入院医療を要する状態になった際に、一般病棟(地域一般入院基本料、13対1入院基本料又は15対1入院基本料に限る。)が速やかに当該患者を受け入れる体制を有していることにより、自宅や介護老人保健施設等における療養の継続を後方支援する。なお、当該加算を算定する一般病棟を有する病院に介護老人保健施設等が併設されている場合は、当該併設介護老人保健施設等から受け入れた患者については算定できないものとする。
  6. 一般病棟入院基本料の算定患者が90日を超える期間一般病棟に入院している場合((8)に規定するアの方法により算定している患者を除く。)は、平均在院日数の算定の対象から除外すること。このため、一般病棟入院基本料の算定患者を入院させる保険医療機関においては、当該患者の人数等が明確に分かるような名簿を月ごとに作成し、適切に管理しておく必要があること。
  7. 一般病棟入院基本料を算定する病棟については、「注10」に掲げる入院基本料等加算について、それぞれの算定要件を満たす場合に算定できる。
  8. 一般病棟入院基本料(特別入院基本料を除く。)を算定する病棟に入院している患者であって、当該病棟に90日を超えて入院する患者については、下記のいずれかにより算定する。
    1. 引き続き一般病棟入院基本料を算定する(平均在院日数の算定の対象となる。)。
    2. 一般病棟入院基本料の「注11」の規定により、「A101」療養病棟入院料1の例により算定する。(平均在院日数の算定の対象とならない。)

      上記については、当該保険医療機関の病棟ごとの取扱いとなるが、上記イにより算定する場合については、あらかじめ地方厚生(支)局長に届け出た病棟に限る。

      平成26年3月31日時点で当該病棟(平成26年改定前における7対1入院基本料又は10対1入院基本料に限る。)に入院していた患者であって、イの方法により算定する者については、当分の間、医療区分を3とする。

  9. (8)のイにより、「A101」の療養病棟入院料1の例により算定する場合の費用の請求については、当該保険医療機関に入院した日を入院初日として、下記のとおりとする。
    1. 「A101」療養病棟入院基本料の「注3」に規定する費用は入院基本料に含まれるため、別に算定できない。
    2. 「A101」療養病棟入院基本料の「注4」に規定する褥瘡対策加算1又は2を算定することができる。
    3. 「A101」療養病棟入院基本料の「注5」に規定する重症児(者)受入連携加算及び「注6」に規定する急性期患者支援療養病床初期加算及び在宅患者支援療養病床初期加算は算定することができない。
    4. 「A101」療養病棟入院基本料の「注7」に規定する加算のうち、以下のものを算定することができる。
      1. 乳幼児加算・幼児加算
      2. 超重症児(者)入院診療加算・準超重症児(者)入院診療加算(算定日数の上限については、療養病棟に入院しているものとして取り扱う。)
      3. 地域加算
      4. 離島加算
      5. HIV感染者療養環境特別加算
      6. 療養病棟療養環境加算(別に届出を行った場合に限る。)
      7. 重症皮膚潰瘍管理加算(別に届出を行った場合に限る。)
      8. 栄養サポートチーム加算(ただし、当該保険医療機関に入院した日を入院初日と起算して算定する。)
      9. 感染対策向上加算3(ただし、当該保険医療機関に入院した日を入院初日と起算して算定する。)
      10. 入退院支援加算(ただし、当該保険医療機関に入院した日を入院初日として、「A246」入退院支援加算1又は2のロに規定する療養病棟入院基本料等の場合の例により算定する。)
      11. データ提出加算
      12. 排尿自立支援加算
    5. 「A101」療養病棟入院基本料の「注9」に規定する慢性維持透析管理加算を算定することができる。
    6. 「A101」療養病棟入院基本料の「注10」に規定する在宅復帰機能強化加算は算定することができない。
    7. 「B005-7」認知症専門診断管理料の算定に当たっては、(8)のイにより「A101」の療養病棟入院料1の例により算定する患者を、「療養病棟に入院している患者」とみなす。

事務連絡

  1. 今回の改定で一般病棟入院基本料の13対1入院基本料と15対1入院基本料においても救急・在宅等支援病床初期加算が新設された一方で、A101療養病棟入院基本料の救急・在宅等支援病床初期加算の算定要件には「当該一般病棟から療養病棟に転棟した患者については、1回の転棟に限り算定できる。」と示されているが、当該算定要件を満たす13対1入院基本料を算定する保険医療機関が、入院日から起算して14日間算定し、療養病棟に転棟した日から起算して14日(合わせて28日間)算定することはできるか。
  2. 一連の入院において、一般病棟入院基本料注5に規定する加算と療養病棟入院基本料注6に規定する加算は、合わせて14日まで算定できる。
    H24.08.09(その8)-3

  3. 夜間看護体制特定日減算は、年6日以内であることや当該日が属する月が連続する2月以内であること等の算定要件があるが、年7日目若しくは連続した3月において、一時的に夜間の救急外来を病棟の看護職員が対応したことにより病棟の看護体制が2名を満たさなくなった場合は、当該減算は算定できないか。
  4. 算定できない。
    H30.03.30(その1)-50

  5. 夜間看護体制特定日減算は、夜間看護職員が2人未満となった1つの病棟のみではなく、当該入院料を届け出る全ての病棟の患者において算定するのか。
  6. 当該入院料を届け出る全ての病棟において算定する。 なお、地域包括ケア病棟入院料に係る当該減算は病棟ごとに算定する。
    H30.03.30(その1)-52

  7. 入院基本料の算定について、①夜勤時間特別入院基本料について、「それぞれの所定点数の100分の70に相当する点数を算定できる」とあるが、この所定点数は、加算を含まない入院基本料の点数(例7対1入院基本料1,591点)を100分の70として算定してよいか。②区分番号「A106障害者施設等入院基本料」の「注2」における月平均夜勤時間超過減算の規定については、「注6」にある重度の意識障害の患者で医療区分2又は医療区分1の患者に相当する場合の各病棟区分別の入院基本料を算定する場合であっても適用されるのか。
  8. ①よい。②適用される。
    H28.04.25(その2)-5