介護支援等連携指導料 – 令和4年度診療報酬改定

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告示

介護支援等連携指導料

400点

  1. 当該保険医療機関に入院中の患者に対して、当該患者の同意を得て、医師又は医師の指示を受けた看護師、社会福祉士等が介護支援専門員又は相談支援専門員と共同して、患者の心身の状態等を踏まえて導入が望ましい介護サービス又は障害福祉サービス等や退院後に利用可能な介護サービス又は障害福祉サービス等について説明及び指導を行った場合に、当該入院中2回に限り算定する。この場合において、同一日に、区分番号B005の注3に掲げる加算(介護支援専門員又は相談支援専門員と共同して指導を行った場合に限る。)は、別に算定できない。

通知

  1. 介護支援等連携指導料は、入院の原因となった疾患・障害や入院時に行った患者の心身の状況等の総合的な評価の結果を踏まえ、退院後に介護サービス又は障害福祉サービス、地域相談支援若しくは障害児通所支援(以下この区分において「介護等サービス」という。)を導入することが適当であると考えられ、また、本人も導入を望んでいる患者が、退院後により適切な介護等サービスを受けられるよう、入院中から居宅介護支援事業者等の介護支援専門員(ケアマネジャー)又は指定特定相談支援事業者若しくは指定障害児相談支援事業者(以下この区分において「指定特定相談支援事業者等」という。)の相談支援専門員と連携し退院後のケアプラン又はサービス等利用計画若しくは障害児支援利用計画(以下この区分において「ケアプラン等」という。)の作成につなげることを評価するものである。
  2. 介護支援等連携指導料は、医師又は医師の指示を受けた看護師、社会福祉士、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、その他、退院後に導入が望ましい介護等サービスから考え適切な医療関係職種が、患者の入院前からケアマネジメントを担当していた介護支援専門員若しくは相談支援専門員又は退院後のケアプラン等の作成を行うため患者が選択した居宅介護支援事業者、介護予防支援事業者、介護保険施設等の介護支援専門員若しくは指定特定相談支援事業者等の相談支援専門員と共同して、患者に対し、患者の心身の状況等を踏まえ導入が望ましいと考えられる介護等サービスや、当該地域において提供可能な介護等サービス等の情報を提供した場合に入院中2回に限り算定できるものである。
  3. ここでいう介護保険施設等とは、介護保険の給付が行われる保健医療サービス又は福祉サービスを提供する施設であって、次の施設をいうものとする。
    1. 介護老人福祉施設(介護保険法第8条第22項に規定する地域密着型介護老人福祉施設及び同条第27項に規定する介護老人福祉施設のことをいう。)
    2. 介護保険法第8条第28項に規定する介護老人保健施設
    3. 健康保険法等の一部を改正する法律附則第130条の2第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた同法第26条の規定による改正前の介護保険法第8条第26項に規定する介護療養型医療施設
    4. 介護保険法第8条第29項に規定する介護医療院
    5. 特定施設(介護保険法第8条第11項に規定する特定施設、同条第21項に規定する地域密着型特定施設及び同法第8条の2第9項に規定する介護予防特定施設入居者生活介護を提供する施設のことをいい、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第192条の2に規定する外部サービス利用型指定特定施設入居者生活介護を受けている患者が入居する施設を含む。)
    6. 認知症対応型グループホーム(介護保険法第8条第20項に規定する認知症対応型共同生活介護及び同法第8条の2第15項に規定する介護予防認知症対応型共同生活介護を提供する施設のことをいう。)
    7. 小規模多機能居宅介護事業所(介護保険法第8条第19項に規定する小規模多機能型居宅介護及び同法第8条の2第14項に規定する介護予防小規模多機能型居宅介護を提供する施設のことをいう。)
    8. 複合型サービス事業所(介護保険法第8条第23項に規定する複合型サービスを提供する施設のことをいう。)
  4. 初回の指導は、介護等サービスの利用の見込みがついた段階で、退院後の生活を見越し、当該地域で導入可能な介護等サービスや要介護認定の申請の手続き等の情報について、患者や医療関係者と情報共有することで、適切な療養場所の選択や手続きの円滑化に資するものであり、2回目の指導は、実際の退院を前に、退院後に想定されるケアプラン等の原案の作成に資するような情報の収集や退院後の外来診療の見込み等を念頭に置いた指導を行うこと等を想定したものである。
  5. 行った指導の内容等について、要点を診療録等に記載する。また、指導の内容を踏まえ作成されたケアプラン等については、患者の同意を得た上で、当該介護支援専門員又は相談支援専門員に情報提供を求めることとし、ケアプラン等の写しを診療録等に添付すること。
  6. 介護支援等連携指導料を算定するに当たり共同指導を行う介護支援専門員又は相談支援専門員は、介護等サービスの導入を希望する患者の選択によるものであり、患者が選択した場合には、当該医療機関に併設する居宅介護事業所の介護支援専門員又は指定特定相談支援事業者等の相談支援専門員であっても介護支援等連携指導料の算定を妨げるものではない。ただし、当該医療機関に併設する介護保険施設等の介護支援専門員と共同指導を行った場合については介護支援等連携指導料を算定することはできない。
  7. 同一日に区分番号「B005」退院時共同指導料2の「注3」に掲げる加算を算定すべき介護支援専門員又は相談支援専門員を含めた共同指導を行った場合には、介護支援等連携指導料あるいは退院時共同指導料2の「注3」に掲げる加算の両方を算定することはできない。
  8. 当該共同指導は、ビデオ通話が可能な機器を用いて実施しても差し支えない。この場合において、患者の個人情報を当該ビデオ通話の画面上で共有する際は、患者の同意を得ていること。また、保険医療機関の電子カルテなどを含む医療情報システムと共通のネットワーク上の端末において共同指導を実施する場合には、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に対応していること。

事務連絡

  1. 介護支援連携指導料について、医療機関に併設する介護保険施設の定義如何。
  2. 「併設保険医療機関の取り扱いについて」(平成14年3月8日保医発第0308008号)に準じる。なお、具体的には、保険医療機関と同一敷地内にある介護保険施設等のことをいう。
    H22.03.29(その1)-106

  3. 介護支援専門員との連携後に、病態の変化等で、転院又は死亡した場合などは、介護支援連携指導料は算定可能か。
  4. 退院後に介護サービスを導入する目的で入院中に共同指導を行った場合であって、結果的に病状変化等で転院又は死亡退院となった場合であっても、算定可能である。
    H22.03.29(その1)-107

  5. 介護支援連携指導料における「介護保険施設等の介護支援専門員」とは、介護老人福祉施設の介護支援専門員業務や、特定施設の計画作成担当者業務を行っている者(届け出ている者)だけなく、介護支援専門員の資格を有する者であればよいのか。
  6. 当該報酬において医療機関が連携すべきとされているのは、「退院後のケアプラン作成を行うため患者が選択した介護支援専門員」とされていることから、ケアプラン作成を担うことができる介護支援専門員に限られる。
    H22.03.29(その1)-108

  7. 介護支援連携指導料における介護支援専門員に、地域包括支援センターの介護支援専門員も含まれるか。
  8. 含まれる。
    H22.03.29(その1)-109

  9. 介護支援連携指導料について、診療録に添付するケアプランは、いわゆるケアプラン原案でもよいか。
  10. よい。
    H22.03.29(その1)-110

  11. 介護支援連携指導料について、特定機能病院等の在院日数が短い保険医療機関では、退院直前にのみ共同指導が行われる場合も想定されるが、留意事項通知上「2回目の指導内容」とされている指導内容について「初回指導」として行うことになっても算定は認められるのか。
  12. 指導の内容については、入院の経過に応じて適切に行われるべきものであり、退院直前の患者に対する初回の指導について、留意事項通知上「2回目の指導内容」とされている指導が行われることは差し支えない。
    H22.03.29(その2)-6

  13. 介護支援連携指導料について、「初回の指導内容」と「2回目の指導内容」を同一日に行った場合の算定方法如何。
  14. 入院の経過に応じて適切な指導が行われている場合であっても、同一日に行った指導については、1回分の指導料を算定する。
    H22.03.29(その2)-7

  15. 介護支援連携指導料について、「ケアプランの写しを診療録に添付すること」とされているが、ケアプランは、その原案やケアプランに位置付ける予定のサービスを記載した文書でもよいか。
  16. よい。
    H22.03.29(その2)-8